おばちゃん

実家の隣に住むおばちゃんは、ただの隣人ではなく、文字通り「育ての親」である。共働きだった両親は、私が生まれたとき、母の仕事関係で遠いつながりのあったおばちゃんに、私の乳母をお願いした。まだチャイルドシートなんてものが無かった時代、母は毎日ダンボールに私を入れて、当時離れて住んでいたおばちゃんの家まで、私を車で連れて行っていたという(これが本当の箱入り娘)。


ちゃきちゃきした私の母とは違い、おっとりのんびりしているおばちゃんは私と弟にとって、第2のお母さん。私が3歳のとき、両親とおばちゃん一家が隣同士に家を建てたので、現在でもお隣さんとしてお付き合いが続いている。おばちゃん無くしては今の私はないと思うし、血はつながってないけれど肉親と同じくらい大切な存在。育ててもらった恩は返しきれないほど大きいので、だからこそ、おばちゃんが元気なうちに、ちゃんと研究で食べていけるようにならなくちゃ、と思うのだ。